§E7.45Tate コホモロジーと Herbrand 商

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有限巡回群のコホモロジーは正次数で二周期をもつが、通常の零次のコホモロジーは同じ周期に入らない。例えば、位数二の巡回群の自明な整数係数では、零次は整数全体、第二次は位数二の群となる。零次と負次数をどのように補えば、正次数の周期性を一つの理論の中で扱うことができるかが問題となる。

Tate コホモロジーは、有限群のコホモロジーとホモロジーを全整数次数にわたって結ぶ基本的な理論である。零次では不変元をノルム写像の像で割り、有限巡回群では零次と負次数を含めた二周期が得られる。偶数次数と奇数次数の群が有限な場合には、その位数の比が Herbrand 商を定め、係数の短完全列に対して乗法的に振る舞う。本記事では、Tate コホモロジーと有限巡回群の Herbrand 商を解説する。

1 完全分解

定義 1.1.GGを有限群、R=Z[G]R=\Z[G]とする。整数全体に次数づけられた左RR-加群の鎖複体T∙T_\bulletで、各項が有限生成自由加群であり、次の条件を満たすものを、GGの完全自由分解 (complete free resolution) という。すべての整数nnに対してker⁡dn=im⁡dn+1\ker d_n=\im d_{n+1}であり、列

0⟶ker⁡dn⟶Tn→dnim⁡dn⟶00\longrightarrow\ker d_n\longrightarrow T_n \xrightarrow{d_n}\im d_n\longrightarrow0

は整数加群として分裂する。さらに、自明左RR-加群Z\Zへの左RR-線形全射εT ⁣:T0→Z\ep_T\colon T_0\to\Zと左RR-線形単射jT ⁣:Z→T−1j_T\colon\Z\to T_{-1}が指定され、d0=jTεTd_0=j_T\ep_Tを満たす。二つの完全自由分解の間の鎖写像f ⁣:T∙→U∙f\colon T_\bullet\to U_\bulletがεUf0=εT\ep_U f_0=\ep_Tを満たすとき、ffは添加を保つという。

補題 1.2.GGを有限群、R=Z[G]R=\Z[G]、FFを有限生成自由左RR-加群とする。左RR-線形単射i ⁣:A→Bi\colon A\to Bが整数加群として分裂するならば、任意の左RR-線形写像u ⁣:A→Fu\colon A\to Fに対し、vi=uvi=uを満たす左RR-線形写像v ⁣:B→Fv\colon B\to Fが存在する。

証明.F≅RaF\cong R^aとなる非負整数aaを取る。§E7.34 定理 3.2を部分群{1}\{1\}と整数加群Za\Z^aに適用すると、F≅Coind⁡{1}GZaF\cong\operatorname{Coind}_{\{1\}}^G\Z^aである。§E7.34 命題 2.2によってuuに対応する整数線形写像をu0 ⁣:A→Zau_0\colon A\to\Z^aとする。整数線形写像r ⁣:B→Ar\colon B\to Aでri=id⁡Ari=\id_Aを満たすものを取り、u0ru_0rに逆の随伴対応を施してvvを定める。随伴の自然性とu0ri=u0u_0ri=u_0からvi=uvi=uである。余誘導の表示では、この延長は

v(b)(x)=u0(r(xb))(b∈B, x∈R)v(b)(x)=u_0(r(xb))\qquad(b\in B,\ x\in R)

で与えられる。▨

定理 1.3. 任意の有限群GGは完全自由分解をもつ。また、R=Z[G]R=\Z[G]とし、T∙T_\bulletをGGの任意の完全自由分解とすると、余鎖複体Hom⁡R(T∙,R)\Hom_R(T_\bullet,R)はすべての整数次数で完全である。

証明.§E7.35 定理 2.4の標準自由分解P∙→εZP_\bullet\xrightarrow{\ep}\Zを取る。GGは有限であるため、各PkP_kは有限生成自由左RR-加群である。§E7.35 補題 2.3の縮約により、添加列は整数上分裂する。整数双対

Pk∗=Hom⁡Z(Pk,Z),(gf)(p)=f(g−1p)P_k^*=\Hom_{\Z}(P_k,\Z),\qquad (gf)(p)=f(g^{-1}p)

に左RR作用を入れる。PkP_kの左RR基底を(ej)j(e_j)_jとし、整数基底(gej)g,j(g e_j)_{g,j}の双対を(λg,j)g,j(\lambda_{g,j})_{g,j}とする。hλg,j=λhg,jh\lambda_{g,j}=\lambda_{hg,j}であるから、(λ1,j)j(\lambda_{1,j})_jはPk∗P_k^*の左RR基底である。整数双対は分裂完全列を分裂完全列へ送るため、

0⟶Z→ε∗P0∗→(d1P)∗P1∗⟶⋯0\longrightarrow\Z\xrightarrow{\ep^*}P_0^* \xrightarrow{(d_1^P)^*}P_1^*\longrightarrow\cdots

は完全であり、整数上分裂する。

すべての整数nnに対して

Tn={Pnn≥0,P−n−1∗n≤−1,dn={dnPn≥1,ε∗εn=0,(d−nP)∗n≤−1T_n=\begin{cases}P_n&n\ge0,\\P_{-n-1}^*&n\le-1,\end{cases} \qquad d_n=\begin{cases} d_n^P&n\ge1,\\ \ep^*\ep&n=0,\\ (d_{-n}^P)^*&n\le-1 \end{cases}

と置く。ε∗\ep^*は単射であるためker⁡d0=ker⁡ε=im⁡d1P\ker d_0=\ker\ep=\im d_1^Pであり、ε\epは全射であるためim⁡d0=im⁡ε∗=ker⁡(d1P)∗\im d_0=\im\ep^*=\ker(d_1^P)^*である。他の次数の完全性は二つの添加列の完全性による。各次数のサイクル列の整数上の分裂も二つの添加列から従う。したがって、εT=ε\ep_T=\ep、jT=ε∗j_T=\ep^*とすればT∙T_\bulletは完全自由分解である。

任意の完全自由分解T∙T_\bulletと整数nnを取り、a ⁣:Tn→Ra\colon T_n\to Rがadn+1=0a d_{n+1}=0を満たすとする。完全性から、aaは同型Tn/ker⁡dn≅im⁡dnT_n/\ker d_n\cong\im d_nを経由し、左RR-線形写像aˉ ⁣:im⁡dn→R\bar a\colon\im d_n\to Rを与える。整数上分裂する包含im⁡dn=ker⁡dn−1↪Tn−1\im d_n=\ker d_{n-1}\hookrightarrow T_{n-1}に補題 1.2を適用し、aˉ\bar aの延長b ⁣:Tn−1→Rb\colon T_{n-1}\to Rを取る。するとa=bdna=b d_nであり、すべてのコサイクルは境界である。▨

定理 1.4.GGを有限群、T∙,U∙T_\bullet,U_\bulletをGGの完全自由分解とする。添加を保つ鎖写像T∙→U∙T_\bullet\to U_\bulletが存在し、そのような二つの鎖写像は整数全体の次数について鎖ホモトピックである。したがってT∙T_\bulletとU∙U_\bulletは鎖ホモトピー同値である。

証明. 非負次数の添加列は自明左Z[G]\Z[G]-加群Z\Zの自由分解である。§E6.38 定理 2.2をid⁡Z\id_{\Z}に適用し、添加を保つ写像fn ⁣:Tn→Unf_n\colon T_n\to U_n(n≥0n\ge0)を取る。d0Uf0=jUεUf0=jUεTd_0^U f_0=j_U\ep_U f_0=j_U\ep_Tであるから、d0Uf0d_0^U f_0はker⁡d0T=ker⁡εT\ker d_0^T=\ker\ep_T上で零である。よって

im⁡d0T⟶U−1,d0T(x)⟼d0Uf0(x)\im d_0^T\longrightarrow U_{-1},\qquad d_0^T(x)\longmapsto d_0^U f_0(x)

が定まる。補題 1.2により、この写像をf−1 ⁣:T−1→U−1f_{-1}\colon T_{-1}\to U_{-1}へ延長する。するとf−1d0T=d0Uf0f_{-1}d_0^T=d_0^U f_0である。

n≤−1n\le-1とし、次数nn以上のffが鎖写像条件を満たすと仮定する。等式

dnUfndn+1T=dnUdn+1Ufn+1=0d_n^U f_n d_{n+1}^T=d_n^U d_{n+1}^U f_{n+1}=0

により、dnUfnd_n^U f_nはker⁡dnT=im⁡dn+1T\ker d_n^T=\im d_{n+1}^T上で零である。したがってdnT(x)↦dnUfn(x)d_n^T(x)\mapsto d_n^U f_n(x)はim⁡dnT\im d_n^T上の写像を定める。この写像を補題 1.2によってfn−1 ⁣:Tn−1→Un−1f_{n-1}\colon T_{n-1}\to U_{n-1}へ延長すると、fn−1dnT=dnUfnf_{n-1}d_n^T=d_n^U f_nを得る。帰納法により全整数次数の鎖写像ffが定まる。

添加を保つ二つの鎖写像f,gf,gを取り、θn=fn−gn\theta_n=f_n-g_nと置く。非負次数の比較定理から、hn ⁣:Tn→Un+1h_n\colon T_n\to U_{n+1}(n≥0n\ge0)を取り、

θ0=d1Uh0,θn=dn+1Uhn+hn−1dnT(n≥1)\theta_0=d_1^U h_0,\qquad \theta_n=d_{n+1}^U h_n+h_{n-1}d_n^T\quad(n\ge1)

を得る。h−1 ⁣:T−1→U0h_{-1}\colon T_{-1}\to U_0は零とする。n≤−1n\le-1とし、次数n+1n+1以上でホモトピーの等式が成り立つと仮定する。wn=θn−dn+1Uhnw_n=\theta_n-d_{n+1}^U h_nと置くと、

wndn+1T=dn+1U(θn+1−hndn+1T)=dn+1Udn+2Uhn+1=0\begin{aligned} w_n d_{n+1}^T &=d_{n+1}^U(\theta_{n+1}-h_n d_{n+1}^T)\\ &=d_{n+1}^U d_{n+2}^U h_{n+1}=0 \end{aligned}

である。n=−1n=-1の場合も、θ0=d1Uh0\theta_0=d_1^U h_0とh−1=0h_{-1}=0により同じ等式が成り立つ。よってdnT(x)↦wn(x)d_n^T(x)\mapsto w_n(x)はim⁡dnT\im d_n^T上の写像を定める。補題 1.2により、その写像をhn−1 ⁣:Tn−1→Unh_{n-1}\colon T_{n-1}\to U_nへ延長する。すると

θn=dn+1Uhn+hn−1dnT\theta_n=d_{n+1}^U h_n+h_{n-1}d_n^T

となる。帰納法によりffとggの全整数次数の鎖ホモトピーを得る。

両方向の比較写像を取り、その合成と恒等写像に、証明したホモトピー一意性を適用する。両合成は恒等写像と鎖ホモトピックであるため、二つの完全自由分解は鎖ホモトピー同値である。▨

2 Tate コホモロジー

定義 2.1.GGを有限群、R=Z[G]R=\Z[G]、MMを左RR-加群とし、GGの完全自由分解T∙T_\bulletを取る。余鎖複体

C^n(G,M)=Hom⁡R(Tn,M),δn(a)=a∘dn+1(n∈Z)\widehat C^n(G,M)=\Hom_R(T_n,M),\qquad \delta^n(a)=a\circ d_{n+1}\quad(n\in\Z)

のコホモロジー

H^n(G,M)=Hn(C^∙(G,M))\widehat H^n(G,M)=H^n(\widehat C^\bullet(G,M))

を、係数MMのGGの第nnTate コホモロジー (Tate cohomology) という。左RR-線形写像u ⁣:M→M′u\colon M\to M'の誘導写像H^n(G,u)\widehat H^n(G,u)は、後合成a↦u∘aa\mapsto u\circ aによって定める。

命題 2.2.GGを有限群、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。完全自由分解の比較写像は、各整数nnでH^n(G,M)\widehat H^n(G,M)の間の同型を与える。この同型は比較写像によらず、三つの分解の間の合成および係数の射と両立する。各nnについてH^n(G,−)\widehat H^n(G,-)はアーベル群に値を取る加法的共変関手である。

証明. 比較写像f ⁣:T∙→U∙f\colon T_\bullet\to U_\bulletによる前合成は、Hom⁡Z[G](U∙,M)\Hom_{\Z[G]}(U_\bullet,M)からHom⁡Z[G](T∙,M)\Hom_{\Z[G]}(T_\bullet,M)への余鎖写像である。f−g=dUh+hdTf-g=d^U h+h d^Tならば、a∈Hom⁡Z[G](Un,M)a\in\Hom_{\Z[G]}(U_n,M)に対してKn(a)=ahn−1K^n(a)=a h_{n-1}と置くと、

(δK+Kδ)(a)=a(hn−1dnT+dn+1Uhn)=a(fn−gn)(\delta K+K\delta)(a) =a(h_{n-1}d_n^T+d_{n+1}^U h_n)=a(f_n-g_n)

である。したがってffとggは同じコホモロジー写像を誘導する。定理 1.4の両方向の比較とホモトピー一意性により、その誘導写像は同型であり、選択によらない。比較写像の合成も添加を保つため、三つの分解の間の合成則が従う。係数の後合成は比較写像の前合成と可換する。また後合成は恒等写像、合成、射の和を保つため、係数についての加法的関手性を得る。▨

補題 2.3.GGを有限群、R=Z[G]R=\Z[G]、PPを有限生成自由左RR-加群、MMを左RR-加群とする。P∗=Hom⁡Z(P,Z)P^*=\Hom_{\Z}(P,\Z)に作用(gf)(p)=f(g−1p)(gf)(p)=f(g^{-1}p)を入れ、PrP^{\mathrm r}には右作用p⋅g=g−1pp\cdot g=g^{-1}pを入れる。このとき同型

ΦP ⁣:Pr⊗RM→ ≅ Hom⁡R(P∗,M),ΦP(p⊗m)(f)=∑g∈Gf(gp)gm\Phi_P\colon P^{\mathrm r}\otimes_R M\xrightarrow{\ \cong\ }\Hom_R(P^*,M), \qquad \Phi_P(p\otimes m)(f)=\sum_{g\in G}f(gp)gm

が存在する。この同型はPPの左RR-線形写像とMMの左RR-線形写像について自然である。

証明.h∈Gh\in Gに対し、g=khg=khと置き換えると

∑gf(gh−1p)gm=∑kf(kp)khm\sum_g f(gh^{-1}p)gm=\sum_k f(kp)khm

である。したがって表示された写像は(p⋅h,m)(p\cdot h,m)と(p,hm)(p,hm)に同じ値を与え、加法性とともにRR上の平衡性を満たす。またg=hkg=hkと置き換えると

∑g(hf)(gp)gm=∑kf(kp)hkm\sum_g(hf)(gp)gm=\sum_k f(kp)hkm

であり、ffに関して左RR-線形である。よってテンソル積の普遍性によりΦP\Phi_Pが定まる。

PPの左RR基底を(ej)j(e_j)_jとし、整数基底(gej)g,j(g e_j)_{g,j}の双対を(λg,j)g,j(\lambda_{g,j})_{g,j}とする。P∗P^*の左RR基底は(λ1,j)j(\lambda_{1,j})_jであり、PrP^{\mathrm r}の右RR基底は(ej)j(e_j)_jである。これらの基底で両辺をMMの有限直和に同定すると、

ΦP(ej⊗m)(λ1,i)={mi=j,0i≠j\Phi_P(e_j\otimes m)(\lambda_{1,i}) =\begin{cases}m&i=j,\\0&i\ne j\end{cases}

である。したがってΦP\Phi_Pは同型である。左RR-線形写像u ⁣:P→Qu\colon P\to Qとf∈Q∗f\in Q^*に対してf(gu(p))=f(u(gp))f(g u(p))=f(u(gp))であるため、

ΦQ(ur(p)⊗m)(f)=ΦP(p⊗m)(u∗f)\Phi_Q(u^{\mathrm r}(p)\otimes m)(f) =\Phi_P(p\otimes m)(u^*f)

となる。係数の射は和とGG作用を保つため、表示式は係数の射とも可換する。▨

命題 2.4.GGを有限群、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。ノルム写像を

NG ⁣:M→M,NG(m)=∑g∈GgmN_G\colon M\to M,\qquad N_G(m)=\sum_{g\in G}gm

と書く。すべての整数nnに対して、MMについて自然な同型

H^n(G,M)≅{Hn(G,M)n≥1,MG/NGMn=0,ker⁡NG/JG(M)n=−1,H−n−1(G,M)n≤−2\widehat H^n(G,M)\cong \begin{cases} H^n(G,M)&n\ge1,\\ M^G/N_GM&n=0,\\ \ker N_G/J_G(M)&n=-1,\\ H_{-n-1}(G,M)&n\le-2 \end{cases}

が存在する。ただしJG(M)J_G(M)はgm−mgm-m(g∈G,m∈Mg\in G,m\in M)で生成される部分アーベル群である。

証明.P∙P_\bulletを標準自由分解とし、定理 1.3の整数双対による完全自由分解T∙T_\bulletを取る。次数n≥1n\ge1の核と境界はHom⁡Z[G](P∙,M)\Hom_{\Z[G]}(P_\bullet,M)のものと同じであるから、§E7.35 系 4.4によりH^n(G,M)≅Hn(G,M)\widehat H^n(G,M)\cong H^n(G,M)である。

P0=Z[G][]P_0=\Z[G][]の基底[][]と双対基底λ1\lambda_1による評価で、次数00と−1-1の項をそれぞれMMに同定する。ε∗(1)=∑ggλ1\ep^*(1)=\sum_g g\lambda_1であるため、接合d0=ε∗εd_0=\ep^*\epによる前合成は

δ−1 ⁣:M→M,m⟼NG(m)\delta^{-1}\colon M\to M,\qquad m\longmapsto N_G(m)

に等しい。またd1[g]=g[]−[]d_1[g]=g[]-[]から、ker⁡δ0=MG\ker\delta^0=M^Gである。hNG(m)=NG(m)hN_G(m)=N_G(m)とNG(hm−m)=0N_G(hm-m)=0は群元の置換により成り立つ。よってH^0(G,M)=MG/NGM\widehat H^0(G,M)=M^G/N_GMである。

k≥0k\ge0に対して補題 2.3をPkP_kに適用すると、次数−k−1-k-1の項はPkr⊗Z[G]MP_k^{\mathrm r}\otimes_{\Z[G]}Mと同型になる。その自然性から、k≥1k\ge1に対するδ−k−1\delta^{-k-1}はdkP,r⊗id⁡Md_k^{P,\mathrm r}\otimes\id_Mに対応する。右作用は§E7.35 補題 6.1の反自己同型g↦g−1g\mapsto g^{-1}による右作用である。したがって、n≤−2n\le-2のコホモロジーは§E7.35 命題 6.3によりH−n−1(G,M)H_{-n-1}(G,M)に同型である。同じ計算の次数零の境界はJG(M)J_G(M)であるため、H^−1(G,M)=ker⁡NG/JG(M)\widehat H^{-1}(G,M)=\ker N_G/J_G(M)となる。各同定は係数の射と可換する。▨

定理 2.5.GGを有限群とし、左Z[G]\Z[G]-加群の短完全列0→A→iB→pC→00\to A\xrightarrow{i}B\xrightarrow{p}C\to0を取る。すべての整数nnに連結準同型∂n ⁣:H^n(G,C)→H^n+1(G,A)\partial^n\colon\widehat H^n(G,C)\to\widehat H^{n+1}(G,A)が定まり、列

⋯⟶H^n(G,A)→H^n(G,i)H^n(G,B)→H^n(G,p)H^n(G,C)→∂nH^n+1(G,A)⟶⋯\cdots\longrightarrow\widehat H^n(G,A)\xrightarrow{\widehat H^n(G,i)} \widehat H^n(G,B)\xrightarrow{\widehat H^n(G,p)} \widehat H^n(G,C)\xrightarrow{\partial^n} \widehat H^{n+1}(G,A)\longrightarrow\cdots

は完全である。この列は係数の短完全列の射について自然であり、完全自由分解の選択によらない。

証明. 完全自由分解T∙T_\bulletの各TnT_nは自由であるため、Hom⁡Z[G](Tn,−)\Hom_{\Z[G]}(T_n,-)は短完全列を保つ。したがって整数全体に次数づけられた余鎖複体の短完全列

0⟶Hom⁡Z[G](T∙,A)⟶Hom⁡Z[G](T∙,B)⟶Hom⁡Z[G](T∙,C)⟶00\longrightarrow\Hom_{\Z[G]}(T_\bullet,A) \longrightarrow\Hom_{\Z[G]}(T_\bullet,B) \longrightarrow\Hom_{\Z[G]}(T_\bullet,C)\longrightarrow0

を得る。§E6.37 定理 3.3により、所要の長完全列と自然性が従う。分解の比較写像による前合成も、これらの短完全列の射を与える。同定理の自然性と命題 2.2により、連結準同型も分解の選択によらない。▨

3 制限と移送

補題 3.1.GGを有限群、H≤GH\le Gとする。GGの完全自由分解T∙T_\bulletをHHへ制限した鎖複体は、同じ添加写像と単射を用いてHHの完全自由分解となる。

証明.H\GH\backslash Gの右剰余類代表を(si)i(s_i)_iとすると、Z[G]=⨁iZ[H]si\Z[G]=\bigoplus_i\Z[H]s_iである。GGは有限であるから代表は有限個であり、TnT_nの制限も有限生成自由左Z[H]\Z[H]-加群である。制限は下部のアーベル群と各写像を変えないため、完全性、整数上の分裂、およびd0=jTεTd_0=j_T\ep_Tは保たれる。▨

定義 3.2.GGを有限群、H≤GH\le G、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。G,HG,Hの完全自由分解をTG,THT_G,T_Hとし、添加を保つ比較写像q ⁣:TH→Res⁡HGTGq\colon T_H\to\operatorname{Res}_H^G T_Gを取る。余鎖写像

Hom⁡Z[G]((TG)n,M)⟶Hom⁡Z[H]((TH)n,Res⁡HGM),a⟼aqn\Hom_{\Z[G]}((T_G)_n,M)\longrightarrow \Hom_{\Z[H]}((T_H)_n,\operatorname{Res}_H^G M), \qquad a\longmapsto a q_n

が誘導する写像

res⁡HG ⁣:H^n(G,M)⟶H^n(H,Res⁡HGM)(n∈Z)\operatorname{res}_H^G\colon\widehat H^n(G,M) \longrightarrow\widehat H^n(H,\operatorname{Res}_H^G M) \quad(n\in\Z)

を制限 (restriction) という。

命題 3.3.GGを有限群、H≤GH\le G、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。制限は分解と比較写像の選択によらず、係数について自然である。部分群K≤HK\le Hに対してres⁡KHres⁡HG=res⁡KG\operatorname{res}_K^H\operatorname{res}_H^G=\operatorname{res}_K^Gである。正次数では、通常の群コホモロジーの制限と一致する。

証明.補題 3.1と定理 1.4により比較写像が存在し、その二つの選択は鎖ホモトピックである。命題 2.2の Hom のホモトピー式から、誘導写像は一致する。分解を変える比較写像とqqの二通りの合成も、Z\Zの恒等写像を持ち上げるZ[H]\Z[H]-線形鎖写像であるため鎖ホモトピックである。よって分解にもよらない。前合成は係数の後合成と可換するため、係数自然性が従う。K≤HK\le Hの場合、二段の比較の合成とKKからGGへの比較は、ともに添加を保つZ[K]\Z[K]-線形鎖写像である。ホモトピー一意性から制限の合成則を得る。標準分解を双対で接合したモデルでは、非負次数の比較を[h1∣⋯∣hk]↦[h1∣⋯∣hk][h_1|\cdots|h_k]\mapsto[h_1|\cdots|h_k]という包含に取ることができる。定理 1.4の負方向の延長をこの包含へ適用する。非負側での前合成は非斉次コチェインのHkH^kへの制限であるから、正次数の誘導写像は通常の制限と一致する。▨

定理 3.4.GGを有限群、H≤GH\le G、VVを左Z[H]\Z[H]-加群とする。すべての整数nnに対して、VVについて自然な同型

SV ⁣:H^n(G,Coind⁡HGV)→ ≅ H^n(H,V)S_V\colon\widehat H^n(G,\operatorname{Coind}_H^G V) \xrightarrow{\ \cong\ }\widehat H^n(H,V)

が存在する。さらに、左Z[G]\Z[G]-加群MMとV=Res⁡HGMV=\operatorname{Res}_H^G Mに対して、係数写像

iM ⁣:M→Coind⁡HGV,iM(m)(x)=xmi_M\colon M\to\operatorname{Coind}_H^G V,\qquad i_M(m)(x)=xm

はSVH^n(G,iM)=res⁡HGS_V\widehat H^n(G,i_M)=\operatorname{res}_H^Gを満たす。正次数のSVS_Vは通常の Shapiro 同型と一致する。

証明.GGの完全自由分解TGT_Gを取り、§E7.34 命題 2.2を各項へ適用する。得られる同型は

Hom⁡Z[G]((TG)n,Coind⁡HGV)⟶Hom⁡Z[H](Res⁡HG(TG)n,V),F⟼[p↦F(p)(1)]\Hom_{\Z[G]}((T_G)_n,\operatorname{Coind}_H^G V) \longrightarrow\Hom_{\Z[H]}(\operatorname{Res}_H^G(T_G)_n,V), \qquad F\longmapsto[p\mapsto F(p)(1)]

であり、逆はa↦[p↦(x↦a(xp))]a\mapsto[p\mapsto(x\mapsto a(xp))]である。随伴の第一変数の自然性により、これらの同型は全整数次数の微分と可換する。補題 3.1によって右辺はHHの完全自由分解による Hom 複体であるから、コホモロジーにSVS_Vが定まる。随伴の自然性は分解の比較写像とも可換し、命題 2.2により同型は分解によらない。第二変数の自然性はVVについての自然性を与える。

V=Res⁡HGMV=\operatorname{Res}_H^G Mの場合、iMi_MはVVの恒等写像に随伴で対応する係数写像である。左Z[G]\Z[G]-線形a ⁣:(TG)n→Ma\colon(T_G)_n\to Mに対し、

(iM∘a)(p)(1)=a(p)(i_M\circ a)(p)(1)=a(p)

である。TH→Res⁡HGTGT_H\to\operatorname{Res}_H^G T_Gの比較による前合成を施すと、右辺は制限を定義する余鎖写像となる。したがってSVH^n(G,iM)=res⁡HGS_V\widehat H^n(G,i_M)=\operatorname{res}_H^Gである。正次数では非負側の分解と同じ随伴を使っているため、§E7.39 定理 2.3の同型と一致する。▨

定義 3.5.GGを有限群、H≤GH\le G、MMを左Z[G]\Z[G]-加群、V=Res⁡HGMV=\operatorname{Res}_H^G Mとする。§E7.39 系 2.4の係数同型JV ⁣:Ind⁡HGV→Coind⁡HGVJ_V\colon\operatorname{Ind}_H^G V\to\operatorname{Coind}_H^G Vと、§E7.34 命題 2.1の係数写像

εM ⁣:Ind⁡HGV⟶M,εM(x⊗m)=xm\ep_M\colon\operatorname{Ind}_H^G V\longrightarrow M,\qquad \ep_M(x\otimes m)=xm

を用い、すべての整数nnに対して

cor⁡HG=H^n(G,εM)∘H^n(G,JV−1)∘SV−1 ⁣:H^n(H,V)⟶H^n(G,M)\operatorname{cor}_H^G =\widehat H^n(G,\ep_M)\circ\widehat H^n(G,J_V^{-1})\circ S_V^{-1} \colon\widehat H^n(H,V)\longrightarrow\widehat H^n(G,M)

と定める。この写像を移送 (corestriction) という。

補題 3.6. 任意のアーベル群MMと任意の整数nnに対して、H^n({1},M)=0\widehat H^n(\{1\},M)=0である。

証明.{1}\{1\}の完全自由分解T∙T_\bulletを取る。a ⁣:Tn→Ma\colon T_n\to Mがadn+1=0a d_{n+1}=0を満たすならば、aaはTn/ker⁡dn≅im⁡dnT_n/\ker d_n\cong\im d_n上の整数線形写像を与える。整数上の分裂によって、この写像をb ⁣:Tn−1→Mb\colon T_{n-1}\to Mへ延長することができる。するとa=bdna=b d_nであるため、各次数のコサイクルは境界である。▨

命題 3.7.GGを有限群、H≤GH\le G、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。移送は係数について自然であり、すべての整数nnに対して

cor⁡HG∘res⁡HG=[G:H]id⁡H^n(G,M),∣G∣H^n(G,M)=0\operatorname{cor}_H^G\circ\operatorname{res}_H^G =[G:H]\id_{\widehat H^n(G,M)},\qquad |G|\widehat H^n(G,M)=0

が成り立つ。正次数の移送は通常の群コホモロジーの移送と一致する。

証明.V=Res⁡HGMV=\operatorname{Res}_H^G Mとし、G/HG/Hの左剰余類代表を(ri)i(r_i)_iとする。§E7.39 系 2.4の逆写像にiMi_Mを代入すると、

JV−1iM(m)=∑iri⊗ri−1m,εMJV−1iM(m)=∑im=[G:H]mJ_V^{-1}i_M(m)=\sum_i r_i\otimes r_i^{-1}m, \qquad \ep_MJ_V^{-1}i_M(m)=\sum_i m=[G:H]m

である。定理 3.4と移送の定義から、

cor⁡HGres⁡HG=H^n(G,εMJV−1iM)=[G:H]id⁡\operatorname{cor}_H^G\operatorname{res}_H^G =\widehat H^n(G,\ep_MJ_V^{-1}i_M) =[G:H]\id

を得る。最後の等式では、整数倍の係数射が Hom 複体の各次数で同じ整数倍を与えることを用いた。H={1}H=\{1\}と置くと、補題 3.6により制限と移送の合成は零である。したがって∣G∣H^n(G,M)=0|G|\widehat H^n(G,M)=0となる。SVS_V、JVJ_V、εM\ep_Mは係数の射と可換するため、移送は係数について自然である。正次数では Shapiro 同型も係数写像も§E7.39 定義 3.1と同じであるため、通常の移送と一致する。▨

系 3.8.GGを有限群、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。∣G∣|G|による倍写像M→MM\to Mが同型ならば、すべての整数nnに対してH^n(G,M)=0\widehat H^n(G,M)=0である。

証明.∣G∣|G|による倍写像は係数加群の同型であるから、Tate コホモロジー上でも同型を誘導する。一方、命題 3.7により、その誘導写像は零である。したがって各H^n(G,M)\widehat H^n(G,M)は零群である。▨

4 有限巡回群の周期性

定理 4.1.G=⟨σ⟩G=\langle\sigma\rangleを位数m≥1m\ge1の有限巡回群、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とし、t=σ−1t=\sigma-1、N=∑i=0m−1σiN=\sum_{i=0}^{m-1}\sigma^iと置く。すべての整数qqに対して自然な同型

H^2q(G,M)≅MG/NM,H^2q+1(G,M)≅ker⁡(N ⁣:M→M)/tM\widehat H^{2q}(G,M)\cong M^G/NM,\qquad \widehat H^{2q+1}(G,M)\cong\ker(N\colon M\to M)/tM

が存在する。したがってH^n+2(G,M)≅H^n(G,M)\widehat H^{n+2}(G,M)\cong\widehat H^n(G,M)はすべての整数nnで成り立つ。この二周期の同型は係数の射と長完全列の連結準同型に両立する。

証明.R=Z[G]R=\Z[G]とし、すべての整数nnに対してCn=RC_n=R、奇数nnのdnd_nをtt倍、偶数nnのdnd_nをNN倍とする。§E7.38 補題 1.1により、ker⁡t=NR\ker t=NR、ker⁡N=tR\ker N=tRであるから、この両側無限列は完全である。d0=Nd_0=Nは添加ε ⁣:R→Z\ep\colon R\to\Zと単射j ⁣:Z→Rj\colon\Z\to R、j(1)=Nj(1)=Nの合成である。NR=ZNNR=\Z Nへの整数線形な収縮は、r∈Rr\in Rの単位元の係数をa1(r)a_1(r)としてr↦a1(r)Nr\mapsto a_1(r)Nで与えられる。またtR=ker⁡εtR=\ker\epは、ε\epの整数線形切断1↦1R1\mapsto1_Rによって直和因子となる。したがって各サイクルは整数上の直和因子であり、サイクル列は整数上分裂する。よってC∙C_\bulletは完全自由分解である。

評価Hom⁡R(R,M)→M\Hom_R(R,M)\to M、a↦a(1)a\mapsto a(1)によって、Hom⁡R(C∙,M)\Hom_R(C_\bullet,M)は、偶数次数からの微分がtt、奇数次数からの微分がNNである複体となる。ker⁡t=MG\ker t=M^Gと命題 2.2により表示された同型を得る。この余鎖複体を二次数ずらす写像は各項の恒等写像であり、係数の射と可換する。係数短完全列に対しても短完全余鎖列の同型を与えるため、§E6.37 定理 3.3の自然性により、二周期の同型は連結準同型と両立する。m=1m=1ではt=0t=0、N=1N=1となり、同じ式で全次数のコホモロジーは零となる。▨

5 Herbrand 商

定義 5.1.GGを有限巡回群、MMを左Z[G]\Z[G]-加群とする。H^0(G,M)\widehat H^0(G,M)とH^1(G,M)\widehat H^1(G,M)がともに有限であるとき、正の有理数

hG(M)=∣H^0(G,M)∣∣H^1(G,M)∣h_G(M)=\frac{|\widehat H^0(G,M)|}{|\widehat H^1(G,M)|}

をMMのHerbrand 商 (Herbrand quotient) という。

命題 5.2.GGを有限巡回群とし、左Z[G]\Z[G]-加群の短完全列0→A→B→C→00\to A\to B\to C\to0を取る。A,B,CA,B,Cのうち二つについて零次と第一次の Tate コホモロジーがともに有限ならば、残る加群についても零次と第一次の Tate コホモロジーは有限であり、

hG(B)=hG(A)hG(C)h_G(B)=h_G(A)h_G(C)

が成り立つ。

証明.X=A,B,CX=A,B,Cとi=0,1i=0,1に対してXi=H^i(G,X)X_i=\widehat H^i(G,X)と置く。定理 2.5と定理 4.1により、周期的な六項完全列

A0⟶B0⟶C0⟶A1⟶B1⟶C1⟶A0A_0\longrightarrow B_0\longrightarrow C_0 \longrightarrow A_1\longrightarrow B_1\longrightarrow C_1 \longrightarrow A_0

を得る。有限性がまだ分かっていない各項EEは、有限な直前の項からの像を部分群とし、その部分群による商が有限な直後の項の部分群に同型である。したがってEEも有限である。

六項を順にE0,…,E5E_0,\ldots,E_5とし、添字を66を法として読んで、Ki=im⁡(Ei→Ei+1)K_i=\im(E_i\to E_{i+1})と置く。完全性から

0⟶Ki−1⟶Ei⟶Ki⟶00\longrightarrow K_{i-1}\longrightarrow E_i \longrightarrow K_i\longrightarrow0

は短完全列であり、∣Ei∣=∣Ki−1∣∣Ki∣|E_i|=|K_{i-1}||K_i|である。偶数のiiの積と奇数のiiの積には、各∣Ki∣|K_i|が一度ずつ現れる。よって

∣A0∣∣C0∣∣B1∣=∣B0∣∣A1∣∣C1∣|A_0||C_0||B_1|=|B_0||A_1||C_1|

であり、各位数で割るとhG(B)=hG(A)hG(C)h_G(B)=h_G(A)h_G(C)を得る。▨

命題 5.3.GGを有限巡回群、MMを有限な左Z[G]\Z[G]-加群とする。このとき Herbrand 商は定義され、hG(M)=1h_G(M)=1である。

証明.G=⟨σ⟩G=\langle\sigma\rangle、t=σ−1t=\sigma-1、N=∑g∈GgN=\sum_{g\in G}gと置く。定理 4.1の二つの群は有限群MMの部分群の商であるから有限である。また

∣M∣=∣ker⁡t∣∣im⁡t∣=∣ker⁡N∣∣im⁡N∣|M|=|\ker t||\im t|=|\ker N||\im N|

である。したがって

hG(M)=∣ker⁡t∣/∣im⁡N∣∣ker⁡N∣/∣im⁡t∣=1h_G(M) =\frac{|\ker t|/|\im N|}{|\ker N|/|\im t|}=1

となる。零加群についても各群の位数は11であり、同じ計算が成り立つ。▨

例 5.4.GGを位数m≥1m\ge1の有限巡回群とし、Z\Zに自明作用を入れる。このとき

H^0(G,Z)≅Z/mZ,H^1(G,Z)=0,hG(Z)=m\widehat H^0(G,\Z)\cong\Z/m\Z,\qquad \widehat H^1(G,\Z)=0,\qquad h_G(\Z)=m

である。実際、σ−1\sigma-1は零写像、ノルムはmm倍写像であるから、定理 4.1によって二つの群が求まる。したがって、係数加群が無限でも Herbrand 商が定義される場合がある。

参考文献

  1. Kenneth S. Brown, Lectures on the Cohomology of Groups, in: Cohomology of Groups and Algebraic K-theory, Advanced Lectures in Mathematics 12, International Press, 2010, pp. 131–166.完全分解による Tate コホモロジーの構成と有限巡回群の周期性を参考にした。

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