§E9.31Riesz–Markov–Kakutani の表現定理

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正測度に関する実数値可積分関数の積分は、関数から実数を得る線形な操作であり、非負の関数には非負の値を与える。連続関数上で同じ性質をもつ操作は、測度を指定せずに考えることもできる。たとえば、空間の一点で連続実関数の値を取る操作は、正の線形汎関数である。このような汎関数が、どのような測度に関する積分として表されるかが問題となる。

Riesz–Markov–Kakutani の表現定理は、正線形汎関数から測度を得る、測度論と関数解析を結ぶ基本定理である。コンパクト Hausdorff 空間では連続実関数上の正線形汎関数が有限正則 Borel 測度に対応し、一般の局所コンパクト Hausdorff 空間ではコンパクトな台をもつ連続実関数上の正線形汎関数が Radon 測度に対応する。連続関数の積分による測度の一意性に、積分を与える測度の存在が加わることで、測度と汎関数の対応が成立する。

本記事では、コンパクト空間と一般の局所コンパクト Hausdorff 空間における、正線形汎関数の測度による表現について解説する。

1 コンパクト空間上の表現

定理 1.1.KKをコンパクト Hausdorff 空間とする。実線形汎関数Λ:C(K,R)→R\Lambda:C(K,\R)\to\Rが正、すなわちf≥0f\geq0ならばΛ(f)≥0\Lambda(f)\geq0を満たすとする。このとき、有限正則 Borel 測度μ\muが一意に存在して、すべてのf∈C(K,R)f\in C(K,\R)に対して

Λ(f)=∫Kf dμ\Lambda(f)=\int_Kf\,d\mu

を満たす。また、μ(K)=Λ(1)\mu(K)=\Lambda(1)である。

証明.m=Λ(1)m=\Lambda(1)とおく。正値性と−∥f∥∞1≤f≤∥f∥∞1-\|f\|_\infty1\leq f\leq\|f\|_\infty1により、∣Λ(f)∣≤m∥f∥∞|\Lambda(f)|\leq m\|f\|_\inftyである。開集合U⊆KU\subseteq Kに対して

v(U)=sup⁡{Λ(f)∣f∈C(K,R), 0≤f≤1, supp⁡f⊆U}v(U)=\sup\{\Lambda(f)\mid f\in C(K,\R),\ 0\leq f\leq1,\ \supp f\subseteq U\}

と定める。零関数が上限に現れるから0≤v(U)≤m0\leq v(U)\leq mであり、v(∅)=0v(\emptyset)=0、v(K)=mv(K)=mである。U⊆VU\subseteq Vならばv(U)≤v(V)v(U)\leq v(V)である。

主張 1.1.1. 任意の開集合列(Un)n∈N≥1(U_n)_{n\in\NN}に対して

v(⋃nUn)≤∑nv(Un)v\left(\bigcup_nU_n\right)\leq\sum_nv(U_n)

が成り立つ。互いに交わらない二つの開集合U,VU,Vに対してv(U∪V)=v(U)+v(V)v(U\cup V)=v(U)+v(V)である。

証明.0≤f≤10\leq f\leq1、supp⁡f⊆⋃nUn\supp f\subseteq\bigcup_nU_nを満たすf∈C(K,R)f\in C(K,\R)を取る。コンパクト集合supp⁡f\supp fは有限個のUnU_nで覆われる。§E9.30 補題 1.3により、その有限被覆に従属する関数ϕj\phi_jであって、supp⁡f\supp f上で和が1となるものが存在する。各fϕjf\phi_jは対応するUnU_nの上限に現れる関数であり、f=∑jfϕjf=\sum_jf\phi_jである。したがってΛ(f)≤∑nv(Un)\Lambda(f)\leq\sum_nv(U_n)である。ffについて上限を取ると劣加法性が従う。

U∩V=∅U\cap V=\emptysetとする。UUとVVの上限に現れる関数f,gf,gに対して、f+gf+gはU∪VU\cup Vの上限に現れる。ゆえにv(U∪V)≥Λ(f)+Λ(g)v(U\cup V)\geq\Lambda(f)+\Lambda(g)であり、両方の関数について上限を取るとv(U∪V)≥v(U)+v(V)v(U\cup V)\geq v(U)+v(V)である。逆向きは劣加法性による。▨

A⊆KA\subseteq Kに対して

μ∗(A)=inf⁡{v(U)∣A⊆U, U は開集合}\mu^*(A)=\inf\{v(U)\mid A\subseteq U,\ U\text{ は開集合}\}

と定める。

主張 1.1.2.μ∗\mu^*は外測度である。すべての開集合はμ∗\mu^*に関して Carathéodory 可測であり、開集合GGに対してμ∗(G)=v(G)\mu^*(G)=v(G)である。

証明.μ∗(∅)=0\mu^*(\emptyset)=0と単調性はvvの性質から従う。集合列An⊆KA_n\subseteq Kとε>0\ep>0に対して、An⊆UnA_n\subseteq U_nとv(Un)<μ∗(An)+ε2−nv(U_n)<\mu^*(A_n)+\ep2^{-n}を満たす開集合UnU_nを取る。主張 1.1.1により

μ∗(⋃nAn)≤v(⋃nUn)≤∑nμ∗(An)+ε\mu^*\left(\bigcup_nA_n\right) \leq v\left(\bigcup_nU_n\right) \leq\sum_n\mu^*(A_n)+\ep

である。ε↓0\ep\downarrow0として可算劣加法性を得る。GGが開集合ならば、GGを含む開集合の費用はv(G)v(G)以上であり、GG自身も候補であるからμ∗(G)=v(G)\mu^*(G)=v(G)である。

開集合GGとε>0\ep>0を取る。0≤f≤10\leq f\leq1、C=supp⁡f⊆GC=\supp f\subseteq G、Λ(f)>v(G)−ε\Lambda(f)>v(G)-\epを満たすf∈C(K,R)f\in C(K,\R)が存在する。G∖CG\setminus Cの上限に現れる関数hhに対して、f+hf+hはGGの上限に現れる。したがって

v(G∖C)≤v(G)−Λ(f)<ε.v(G\setminus C)\leq v(G)-\Lambda(f)<\ep.

§E9.30 補題 1.2によりC⊆O⊆O‾⊆GC\subseteq O\subseteq\tpcl{O}\subseteq Gを満たす開集合OOが存在する。任意のA⊆KA\subseteq Kと、A⊆WA\subseteq Wを満たす開集合WWに対して、W∩OW\cap OとW∩(K∖O‾)W\cap(K\setminus\tpcl{O})は互いに交わらない。主張 1.1.1と単調性から

v(W)≥v(W∩O)+v(W∩(K∖O‾))≥μ∗(A∩C)+μ∗(A∖G)v(W)\geq v(W\cap O)+v(W\cap(K\setminus\tpcl{O})) \geq\mu^*(A\cap C)+\mu^*(A\setminus G)

である。WWについて下限を取ると

μ∗(A)≥μ∗(A∩C)+μ∗(A∖G)\mu^*(A)\geq\mu^*(A\cap C)+\mu^*(A\setminus G)

を得る。一方、外測度の劣加法性から

μ∗(A∩G)≤μ∗(A∩C)+μ∗(G∖C)<μ∗(A∩C)+ε.\mu^*(A\cap G)\leq\mu^*(A\cap C)+\mu^*(G\setminus C) <\mu^*(A\cap C)+\ep.

ゆえにμ∗(A)≥μ∗(A∩G)+μ∗(A∖G)−ε\mu^*(A)\geq\mu^*(A\cap G)+\mu^*(A\setminus G)-\epである。ε↓0\ep\downarrow0とし、外測度の劣加法性による逆の不等式と合わせると、GGの Carathéodory 可測性が従う。▨

§E9.9 定理 3.4により、μ=μ∗∣B(K)\mu=\mu^*|_{\mathcal B(K)}は有限正 Borel 測度である。μ(K)=m\mu(K)=mであり、定義によりすべての Borel 集合で外正則である。

主張 1.1.3.μ\muはすべての Borel 集合でコンパクト内正則である。また、任意のコンパクト集合C⊆KC\subseteq Kに対して

μ(C)=inf⁡{Λ(g)∣g∈C(K,R), g≥0, g∣C≥1}\mu(C)=\inf\{\Lambda(g)\mid g\in C(K,\R),\ g\geq0,\ g|_C\geq1\}

である。

証明. Borel 集合A⊆KA\subseteq Kとε>0\ep>0に対して、K∖A⊆UK\setminus A\subseteq Uとμ(U)<μ(K∖A)+ε\mu(U)<\mu(K\setminus A)+\epを満たす開集合UUを取る。F=K∖UF=K\setminus UはAAに含まれるコンパクト集合であり、有限性から

μ(A)−μ(F)=μ(U)−μ(K∖A)<ε\mu(A)-\mu(F)=\mu(U)-\mu(K\setminus A)<\ep

である。したがってコンパクト内正則性が成り立つ。

g≥0g\geq0、g∣C≥1g|_C\geq1と0<ε<10<\ep<1を取る。G={g>1−ε}G=\{g>1-\ep\}はCCを含む開集合である。GGの上限に現れる関数hhに対して(1−ε)h≤g(1-\ep)h\leq gであるから、正値性により(1−ε)v(G)≤Λ(g)(1-\ep)v(G)\leq\Lambda(g)である。ゆえに

μ(C)≤Λ(g)1−ε.\mu(C)\leq\frac{\Lambda(g)}{1-\ep}.

ε↓0\ep\downarrow0とするとμ(C)≤Λ(g)\mu(C)\leq\Lambda(g)である。逆に、C⊆UC\subseteq Uを満たす開集合UUに対して、§E9.30 補題 1.2により0≤g≤10\leq g\leq1、g∣C=1g|_C=1、supp⁡g⊆U\supp g\subseteq Uを満たすggが存在する。この関数はΛ(g)≤v(U)=μ(U)\Lambda(g)\leq v(U)=\mu(U)を満たす。UUについて下限を取れば、主張の下限はμ(C)\mu(C)以下である。▨

f∈C(K,R)f\in C(K,\R)、f≥0f\geq0とする。δ>0\delta>0とN∈N≥1N\in\NNをNδ≥∥f∥∞N\delta\geq\|f\|_\inftyとなるように取り、0≤k<N0\leq k<Nに対して

hk=min⁡(1,max⁡(0,f−kδδ))h_k=\min\left(1,\max\left(0,\frac{f-k\delta}{\delta}\right)\right)

とおく。点ごとにf=δ∑k=0N−1hkf=\delta\sum_{k=0}^{N-1}h_kである。hkh_kは閉集合{f≥(k+1)δ}\{f\geq(k+1)\delta\}上で1となるから、主張 1.1.3により

μ{f≥(k+1)δ}≤Λ(hk).\mu\{f\geq(k+1)\delta\}\leq\Lambda(h_k).

1−hk1-h_kは閉集合{f≤kδ}\{f\leq k\delta\}上で1となる。同じ公式とμ(K)=Λ(1)=m\mu(K)=\Lambda(1)=mにより

Λ(hk)≤m−μ{f≤kδ}=μ{f>kδ}.\Lambda(h_k)\leq m-\mu\{f\leq k\delta\}=\mu\{f>k\delta\}.

したがってΛ(f)\Lambda(f)は

Lδ=δ∑k=0N−1μ{f≥(k+1)δ},Uδ=δ∑k=0N−1μ{f>kδ}L_\delta=\delta\sum_{k=0}^{N-1}\mu\{f\geq(k+1)\delta\},\qquad U_\delta=\delta\sum_{k=0}^{N-1}\mu\{f>k\delta\}

の間にある。対応する二つの単関数はffを下と上から挟み、その差は点ごとにδ\delta以下である。積分の単調性§E9.10 命題 1.2により∫Kf dμ\int_Kf\,d\muも同じ区間にあり、Uδ−Lδ≤δmU_\delta-L_\delta\leq\delta mである。δ↓0\delta\downarrow0としてΛ(f)=∫Kf dμ\Lambda(f)=\int_Kf\,d\muを得る。任意の連続実関数を正部分と負部分の差に分け、§E9.10 定理 2.3 (1)を適用すると、すべてのf∈C(K,R)f\in C(K,\R)に対する表現が従う。

有限正則 Borel 測度は Radon 測度である。Cc(K,R)=C(K,R)C_c(K,\R)=C(K,\R)であるから、§E9.30 系 4.2により表現測度は一意である。▨

2 局所コンパクト空間上の表現

定理 2.1.XXを局所コンパクト Hausdorff 空間とする。実線形汎関数Λ:Cc(X,R)→R\Lambda:C_c(X,\R)\to\Rが正であるならば、Radon 測度μ\muが一意に存在して、すべてのf∈Cc(X,R)f\in C_c(X,\R)に対して

Λ(f)=∫Xf dμ\Lambda(f)=\int_Xf\,d\mu

を満たす。

証明.0≤χ∈Cc(X,R)0\leq\chi\in C_c(X,\R)とし、Kχ=supp⁡χK_\chi=\supp\chiとおく。g∈C(Kχ,R)g\in C(K_\chi,\R)に対して、§E9.30 補題 1.4の拡張g~\widetilde gを用いて

Λχ(g)=Λ(χg~)\Lambda_\chi(g)=\Lambda(\chi\widetilde g)

と定める。二つの拡張の差はKχK_\chi上で零であり、χ\chiはKχK_\chiの外で零であるから、積χg~\chi\widetilde gは拡張の選び方によらない。拡張の和とスカラー倍も対応する関数の拡張であるため、Λχ\Lambda_\chiは実線形である。g≥0g\geq0には非負の拡張を取ることができるから、Λχ\Lambda_\chiは正である。

定理 1.1により、Λχ\Lambda_\chiを表現する有限正則 Borel 測度がKχK_\chi上に存在する。この測度をX∖KχX\setminus K_\chiで零として延長し、μχ\mu_\chiと書く。KχK_\chiのコンパクト集合はXXでもコンパクトであるから、μχ\mu_\chiは有限 Radon 測度である。任意のf∈Cc(X,R)f\in C_c(X,\R)に対して

∫Xf dμχ=Λ(χf)\int_Xf\,d\mu_\chi=\Lambda(\chi f)

である。

主張 2.1.1. 非負のχ,ψ∈Cc(X,R)\chi,\psi\in C_c(X,\R)に対して、Borel 測度として

ψ μχ=χ μψ\psi\,\mu_\chi=\chi\,\mu_\psi

が成り立つ。ここでψ μχ\psi\,\mu_\chiはA↦∫Aψ dμχA\mapsto\int_A\psi\,d\mu_\chiという測度である。

証明. Borel 集合AAとε>0\ep>0に対して、μχ\mu_\chiの有限性と内正則性により、コンパクト集合C⊆AC\subseteq Aでμχ(A∖C)<ε\mu_\chi(A\setminus C)<\epを満たすものが存在する。したがって

∫A∖Cψ dμχ≤∥ψ∥∞ε.\int_{A\setminus C}\psi\,d\mu_\chi\leq\|\psi\|_\infty\ep.

ゆえにψ μχ\psi\,\mu_\chiは有限 Radon 測度である。χ μψ\chi\,\mu_\psiも同じ理由で有限 Radon 測度である。任意のf∈Cc(X,R)f\in C_c(X,\R)は、これらの有限測度について可積分である。§E9.12 命題 3.4を、基準測度μχ\mu_\chi、密度ψ\psi、関数ffの正部分と負部分に適用すると、

∫Xf d(ψμχ)=∫Xfψ dμχ=Λ(χψf)\int_Xf\,d(\psi\mu_\chi)=\int_Xf\psi\,d\mu_\chi =\Lambda(\chi\psi f)

を得る。χ\chiとψ\psiを交換して同じ公式を適用すると、∫Xf d(χμψ)=Λ(χψf)\int_Xf\,d(\chi\mu_\psi)=\Lambda(\chi\psi f)である。§E9.30 系 4.2により二つの測度は一致する。▨

コンパクトな閉包をもつ開集合全体をV\mathcal Vとする。各V∈VV\in\mathcal Vに対して、§E9.30 補題 1.2により0≤χV≤10\leq\chi_V\leq1、χV∣V‾=1\chi_V|_{\tpcl{V}}=1を満たすχV∈Cc(X,R)\chi_V\in C_c(X,\R)を取り、

νV(A)=μχV(A∩V)(A∈B(X))\nu_V(A)=\mu_{\chi_V}(A\cap V)\qquad(A\in\mathcal B(X))

と定める。νV\nu_Vは有限 Radon 測度である。実際、μχV\mu_{\chi_V}の内正則性を Borel 集合A∩VA\cap Vに適用すれば、νV\nu_Vの内正則性が従う。主張 2.1.1をV∩WV\cap Wに制限すると、χV=χW=1\chi_V=\chi_W=1であるから

νV(A∩W)=νW(A∩V)\nu_V(A\cap W)=\nu_W(A\cap V)

を得る。同じ公式を二つのχV\chi_Vに適用すると、νV\nu_Vは切断関数の選び方によらない。V⊆WV\subseteq WならばνV(A)=νW(A∩V)≤νW(A)\nu_V(A)=\nu_W(A\cap V)\leq\nu_W(A)である。V\mathcal Vは有限和について閉じており、XXを覆う。

Borel 集合AAに対して

μ(A)=sup⁡V∈VνV(A)\mu(A)=\sup_{V\in\mathcal V}\nu_V(A)

と定める。

主張 2.1.2.μ\muは正 Borel 測度であり、μ(A∩V)=νV(A)\mu(A\cap V)=\nu_V(A)がすべてのA∈B(X)A\in\mathcal B(X)とV∈VV\in\mathcal Vに対して成り立つ。μ\muは Radon 測度である。

証明. 互いに交わらない Borel 集合列AnA_nに対して

μ(⋃nAn)=sup⁡V∑nνV(An)≤∑nμ(An)\mu\left(\bigcup_nA_n\right) =\sup_V\sum_n\nu_V(A_n)\leq\sum_n\mu(A_n)

である。N∈N≥1N\in\NNとV1,…,VN∈VV_1,\ldots,V_N\in\mathcal Vに対してW=⋃n=1NVnW=\bigcup_{n=1}^NV_nとおくと、W∈VW\in\mathcal Vであり、

μ(⋃nAn)≥∑n=1NνW(An)≥∑n=1NνVn(An).\mu\left(\bigcup_nA_n\right)\geq\sum_{n=1}^N\nu_W(A_n) \geq\sum_{n=1}^N\nu_{V_n}(A_n).

各VnV_nについて上限を取ると右辺は∑n=1Nμ(An)\sum_{n=1}^N\mu(A_n)となる。NNについて上限を取れば逆の不等式が従う。μ(∅)=0\mu(\emptyset)=0と合わせて可算加法性を得る。

整合性の公式から、任意のW∈VW\in\mathcal Vに対して

νW(A∩V)=νV(A∩W)≤νV(A)\nu_W(A\cap V)=\nu_V(A\cap W)\leq\nu_V(A)

である。W=VW=Vとすれば等号であるから、μ(A∩V)=νV(A)\mu(A\cap V)=\nu_V(A)である。任意のコンパクト集合CCは、§E9.30 補題 1.2によりあるV∈VV\in\mathcal Vに含まれる。ゆえにμ(C)=νV(C)<∞\mu(C)=\nu_V(C)<\inftyである。

νV\nu_Vの内正則性により、νV(A)\nu_V(A)はA∩VA\cap Vに含まれるコンパクト集合CCのνV(C)=μ(C)\nu_V(C)=\mu(C)の上限である。したがって

μ(A)=sup⁡VνV(A)≤sup⁡C⊆AC はコンパクトμ(C)≤μ(A).\mu(A)=\sup_V\nu_V(A) \leq\sup_{\substack{C\subseteq A\\C\text{ はコンパクト}}}\mu(C) \leq\mu(A).

ゆえにμ\muはすべての Borel 集合でコンパクト内正則である。▨

f∈Cc(X,R)f\in C_c(X,\R)に対して、supp⁡f⊆V\supp f\subseteq Vを満たすV∈VV\in\mathcal Vを取る。μ\muとνV\nu_VはVV内で一致し、χV=1\chi_V=1はVV上で成り立つため、

∫Xf dμ=∫Xf dμχV=Λ(χVf)=Λ(f).\int_Xf\,d\mu=\int_Xf\,d\mu_{\chi_V} =\Lambda(\chi_Vf)=\Lambda(f).

§E9.30 系 4.2により、この表現をもつ Radon 測度は一意である。▨

系 2.2.XXを局所コンパクト Hausdorff 空間とする。写像

μ⟼(f⟼∫Xf dμ)\mu\longmapsto\left(f\longmapsto\int_Xf\,d\mu\right)

は、XX上の Radon 測度全体からCc(X,R)C_c(X,\R)上の正実線形汎関数全体への全単射である。

証明.f∈Cc(X,R)f\in C_c(X,\R)はコンパクト集合supp⁡f\supp f上で有界であり、その集合の測度は有限である。したがってffは任意の Radon 測度について可積分である。積分の線形性§E9.10 定理 2.3 (1)と単調性§E9.10 命題 1.2により、積分汎関数は正実線形である。全射性は定理 2.1、単射性は§E9.30 系 4.2による。▨

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